
建設現場や内覧同行の際、こちらの指摘に対して施工担当者から返ってくる「呪文」のような言葉があります。
「あぁ、それは当社の『仕様』ですから」
この言葉を聞いたとき、多くの人が「そうなのか、仕方ない」と納得してしまいます。しかし、建築士の視点を持つエージェントは、ここで立ち止まります。なぜなら、その言葉が**「品質の保証」なのか、それとも「手抜きへの言い訳」**なのかを見極める必要があるからです。
建築の世界において、「仕様」という言葉は非常に便利に使われます。しかし、その中身は千差万別です。
法的基準をギリギリ満たしただけの仕様
会社の利益を優先して手間を省いた仕様
職人の技量不足を隠すための「仕様という名の逃げ道」
たとえ施工会社が「仕様通り」と言い張ったとしても、それが「住まいの質」として正しいかどうかは別問題です。
例えば、床のわずかな沈みや壁の隙間を指摘した際、「木材の乾燥収縮による仕様です」と言われることがあります。
確かに木は動きます。しかし、その動きが**「許容範囲内の経年変化」なのか、それとも「構造の歪みや施工の未熟さ」**によるものなのか。 そこを曖昧にしたまま「仕様」という言葉で蓋をさせることは、お客様の不利益を黙認することと同じです。
[Image showing a professional using a gap gauge and level to check construction tolerances]
私たちが現場で戦うべき相手は、施工会社の「社内規定」ではありません。お客様がその住まいに、心から安心して暮らせるかどうかです。
施工側に「仕様です」と言われたら、私はこう問い直します。 「それが仕様だとして、この状態でお客様が納得できるクオリティだと言い切れますか?」
不動産取引において、最も重いのは会社のルールではなく、対価を払うお客様の「納得」です。
「仕様だから仕方ない」と諦めるのは簡単です。しかし、それではエージェントが存在する意味がありません。
「仕様」の根拠を突き止める
「仕様」であっても、是正すべき不備として交渉する
専門的な知見から、お客様に「真実」を説明する
👉 仕様かどうかではなく、納得できるかが重要です。
お客様が一生を託す住まいだからこそ、「仕様」という言葉を鵜呑みにせず、徹底的に「質」にこだわる。その粘り強さが、eXp Japanのエージェントとしての価値を決定づけると確信しています。