私は、司法書士事務所に勤務していました。
その中で、遺言執行に関わる不動産の流れを実務として経験しています。
司法書士が遺言執行者になるケースは少なくありません。
相続財産の整理、名義変更、換価(売却)など、
実務は多岐にわたります。
遺言執行の中で、不動産は現金化されることがあります。
この場合、仲介業者を通じて、
建売業者などへ売却されるケースもあります。
こうした案件は、一般市場には出てきません。
・相続案件であること
・関係者が限定されていること
・スピードが求められること
結果として、レインズに登録される前に話が進みます。
私自身、司法書士事務所に勤務していた経験から、
このような仲介の現場に関わる機会がありました。
公開されない不動産の流れは、
特別なものではなく、日常の実務の中に存在しています。
こうした取引は、価格だけでは決まりません。
・誰が関わるか
・安心して任せられるか
信用がすべての前提になります。
私の先生は79歳になります。
立ち会い業務は部下の司法書士に任せ、ご自身は相続関係に専念されています。
実務は、年齢とともに役割が変わっていきます。
しかし、信用の流れは途切れません。
昨年も、売却案件を紹介し、
5,500万円での買付をいただきました。
不動産は、情報ではなく、
人と信用で流れていると実感する場面です。
不動産は、必ずしも市場に出てから動くものではありません。
見えている情報の裏側にも、
静かに流れている取引があります。
先生は物件案内には出ないため、
比較的小規模な案件や動きやすい物件が回ってくることがあります。
すべてを追いかけるのではなく、
役割の中で自然に流れてくる案件を扱う形です。
こうした流れの中で、
新築志向の買主は比較的スムーズに決まる傾向があります。
・条件が明確
・意思決定が早い
・物件への納得感が高い
結果として、取引は静かに、そして確実に進みます。
不動産は、広く集めるだけではなく、
適切な流れの中で“決まる場所に流れる”側面があります。
私が大学を卒業したのが22歳。
現在61歳です。
先生とは、40年の付き合いになります。
この間、特別なことをしてきたわけではありません。
日々の業務を積み重ねてきただけです。
それでも、関係は続き、
案件は今も自然に流れてきます。
不動産は情報ではなく、
時間をかけて築かれた信用で動きます。
私にとっては、一生先生です。
就職の際には身元保証人にもなっていただき、
公私にわたって支えていただきました。
一緒に伊豆へ旅行したこともあります。
こうした関係は、仕事の延長ではなく、
時間の中で自然に築かれていくものです。
不動産は、利回りや価格だけで動いているわけではありません。
その背景には、
人と人との関係があります。
そしてその関係は、
短期間では作ることができません。