
日本は、バブルを知っている。
土地神話。
株高。
狂騒。
そして崩壊。
その記憶は深い。
だから資産価格が上がると、
人は時にこう言う。
「またバブルではないか。」
だが私は思う。
インフレとバブルは、本質的に違う。
ここは分けて考える必要がある。
インフレとは、
モノやサービス全体の価格が上がること。
より本質的には、
お金の価値が下がること。
生活必需品まで広く波及する。
これは通貨の問題でもある。
経済全体の現象だ。
一方バブルは違う。
株。
不動産。
特定資産に資金が集中し、
実体価値を超えて価格が跳ね上がる。
ここが本質。
熱狂が価格を押し上げる。
最後は崩れる。
これは投機現象だ。
両方「上がる」。
だから混同されやすい。
だが違う。
インフレは通貨側。
バブルは資産側。
これは分けたい。
重要だ。
私は時に思う。
今は純粋なバブルというより、
資産インフレ
という側面もあるのではないか。
株高。
都心不動産高。
現物資産への資金流入。
背景には通貨環境もある。
これは1980年代の単純なバブル論では捉えにくい。
そう感じる。
私はこの言葉、面白いと思う。
実質賃金が伸びない中で、
資産価格だけ上がる。
これは豊かさではなく、歪みかもしれない。
ここに違和感を持つ人もいる。
理解できる。
ここが怖い。
バブルは、本質的に崩壊を孕む。
期待で上がるものは、
期待で壊れる。
私はそう思う。
だから投機は怖い。
これは違う怖さ。
バブルは急落。
インフレは侵食。
静かに削る。
生活を。
通貨価値を。
預金を。
違う怖さだ。
日本には長いデフレ記憶がある。
それが常識になった。
だがもし潮流が変わるなら、
過去の常識だけで未来を読むのは危うい。
私はそう思う。
失われた30年の次に来るものが、
インフレ時代なら。
思考も変えなければならない。
「価格が上がるから全部バブル」
ではない。
そう単純ではない。
重要なのは、
何が上がっているのか。
なぜ上がっているのか。
そこを見ること。
本質を見ること。
インフレとバブル。
似て見えて、違う。
一つは貨幣の問題。
一つは投機の問題。
混同すると、判断を誤る。
私はそう思っている。
上がるもの全てがバブルではない。
そして今は、
時代の転換点かもしれない。
次回
Inflation Part 7
インフレ目標2%とは何か。