
インスペクションと聞くと、多くの方が「完璧にチェックしてくれるもの」と期待されます。
しかし実際には、そこまで万能なものではありません。
まず、新築住宅には役所による完了検査があります。
法規に適合しているかどうかは、この段階で確認されています。
では、なぜインスペクションが必要なのか。
それは、「別の視点での確認」だからです。
インスペクションは、人が短時間で建物を目視・簡易的にチェックする作業です。
すべてを見られるわけではありませんし、構造内部や隠れている部分まで完全に把握することはできません。
また、法規や設計図書との整合性を確認するものでもありません。
そこは本来、設計者や施工者、そして完了検査の役割です。
つまり、インスペクションは
「すべてを保証するもの」ではなく、
「目に見える範囲での異常や違和感を確認するもの」です。
この違いを理解しておくことが、とても大切です。
過度な期待を持つと、かえって誤解やトラブルにつながることもあります。
できることと、できないこと。
その線引きを正しく理解したうえで活用することが、
インスペクションの本来の価値だと思います。