
マンションは、住まいであると同時に「自治」でもある。
住宅とは、個人の所有物である。
多くの人は、まずそう考える。
間違いではない。
しかしマンションには、戸建てにはないもう一つの側面がある。
共同体である。
ここが本質的に違う。
私は、この点はもっと語られてよいと思っている。
マンションは、一室を買うように見えて、実際には区分所有という制度に参加している。
これは単なる不動産ではない。
小さな自治でもある。
理事会。
管理組合。
総会。
修繕合意。
これらは、単なる事務ではない。
共同体運営そのものだ。
ここを理解しないと、マンションの本質を見誤る。
私は、これは面白くもあり、難しくもあると思っている。
戸建ては基本、自己責任で完結する。
自分で決める。
自分で直す。
自分で負う。
シンプルだ。
マンションは違う。
隣人との関係。
共有財産への意識。
合意形成。
「自分だけでは決められないこと」がある。
ここに共同体性がある。
私は時に、マンションとは都市の中の小さな社会だと感じる。
大げさではない。
これは本質だ。
共同体には力がある。
防災でもそう。
管理でもそう。
資産維持でもそう。
個では難しいことを、共同で支えられる。
これは魅力でもある。
成熟した共同体は強い。
一方で、難しさもある。
価値観は違う。
世代も違う。
資金感覚も違う。
その中で合意形成する。
容易ではない。
ここにマンションの奥行きがある。
私は、この点を軽視してはいけないと思う。
住まいを買うだけではない。
共同体に参加することでもあるからだ。
これは人によって向き不向きもある。
ここは率直にある。
独立性を重んじる人には、戸建てが向くかもしれない。
共同性に抵抗がない人には、マンションが合うかもしれない。
これは優劣ではない。
思想の違い。
前編ともつながる。
すべて連関している。
また私は、良いマンションほど、共同体が静かに機能していると感じる。
目立たない。
だが秩序がある。
これは価値だ。
実は資産価値にもつながる。
深い。
共同体は、面倒にもなりうる。
しかし資産を守る仕組みにもなる。
功罪がある。
ここが難しい。
私は購入者に、マンションを見る時、
間取りだけでなく、
どんな共同体に入るのか
も見てほしいと思う。
これは盲点になりやすい。
だが本質。
住まいとは、壁と床だけではない。
人との関係性も含んでいる。
そこまで考えた時、
マンションは単なる箱ではなく、
一つの社会装置に見えてくる。
私はそう思っている。