
インスペクション(建物状況調査)という言葉に対して、
「欠点を見つけるためのもの」
という印象を持たれることがあります。
しかし、本来の目的は違います。
👉 建物の現状を、客観的に確認すること
これに尽きます。
特に注意が必要なのが、
👉 売主が居住中の中古物件
です。
立場によって、見ているものが大きく異なります。
売主の立場
・中古なのだから、ある程度の劣化は当然
・細かい指摘をされると気分が良くない
買主の立場
・どこがどの程度傷んでいるのか知りたい
・将来の修繕費用の目安を知りたい
どちらも間違っていません。
そして、インスペクターも悪意があって見ているわけではありません。
現実の現場では、さらに難しさがあります。
売主居住中の物件では、
・室内外に家財や荷物がある
・視認できない箇所が多い
・測定スペースが確保できない
といった状況が一般的です。
例えば、傾斜測定一つとっても、
床全面が露出していることはほとんどありません。
家具や家財があるため、
👉 玄関枠や限られたスペースで測る
といった対応になります。
また、
👉 家具の移動は売主の判断
であり、強制することはできません。
ここで重要なのは、
👉 インスペクションには強制力がない
という点です。
そのため、
👉 確認できる範囲には限界がある
特に売主居住中の場合、
👉 十分な調査ができないケースが多い
と考えておいた方が現実的です。
無理に時間をかけて実施した場合でも、
後になって不具合が見つかると、
👉「あれだけ見て問題ないと言われた」
と認識されてしまうリスクがあります。
つまり、
👉 “見えないものまで保証した”と誤解される
可能性があるのです。
インスペクションは、
👉 あら探しではない
👉 現状確認のための手段
です。
そして、
👉 すべてを見抜ける万能なものでもありません